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豊かな言葉⑫ 「転機」

連日の異常な暑さにうんざりしておられる方が多いかと思います。

埼玉県熊谷市では7月23日、摂氏41.1度を記録、観測史上日本最高気温になりました。

このような暑さにより、2020年に東京で開催される夏季五輪にもいくらか懸念が持ち上がっています。

 

私は65才で学校を定年退職しましたが、あれから7年目を迎えています。

住まいは横浜でしたので、学校のある練馬区まで車で約1時間半かけて通勤していました。

毎朝6時からのニッポン放送『おはよう中年探偵団』を楽しみに聞きながら学校に向かいました。

リスナーによる作文紹介のコーナーに“ちょっと言わせて私の気持ち”があり、その月のテーマは「私の転機」でした。

その日 紹介された作文は81才の匿名希望さんでした。

 

『半世紀も前の出来事です。

この日の出来事が私の転機となったぐらいですから、今でも年月日、曜日まではっきり

覚えています。

結婚し、2人の子供にも恵まれ、平凡でありながら幸せな生活を送っておりました、。

ーーーそして、その日が来ました。

朝 出掛けにちょっとしたことで家内と喧嘩になり、朝ご飯も食べずにお弁当も受け取らず家を出ました。

重い気持ちで出社し、仕事が始まりました。

モヤモヤした気持ちが晴れないまま午前中の時間が過ぎて行きました。

「⚪⚪さん、ご面会の方がいらしています。」

事務員の方の連絡で “誰だろう?”という思いで面会室に急ぎました。

“あっ!”

私の目に飛び込んできた面会人は、長女の手を引き、まだ赤ん坊だった長男を背負った家内の姿でした。

「お弁当 持って参りました。」

寒い冬の朝、電車とバスを乗り継ぎ、1時間半もかかる道程を子供二人を連れ、怒って家を出た私のためにわざわざお弁当を届けに来てくれたのです。

家内に手を引かれた娘も、初めて見る私の作業着姿にキョトンとしていましたが、父親であることがわかるとすぐ“ニコリ”と笑いかけてきました。

3人の後ろ姿を見送りながら、

“この日の出来事を決して無駄にすまい”と心に誓ったものでした。

まさしく、私の転機でした。

その日から50年、我々老夫婦も年をとりましたが、2人の子供たちもそれぞれ明るい家庭を 持ち、毎日幸せに過ごしております。』

 

ジ~~~ン!

運転しながら目が霞んできてしまいました。

心温まるお話だと思いませんか?

進行役のパーソナリティーの方も「実にいいお話でしたね。」とコメントしておりました。

 

耳に残っている記憶で、しかも6年以上前ですので正確な内容かどうかちょっと?ですが、匿名希望さんが伝えたかったことは、捉えていると思います。

 

障がい者の方々と接する機会を与えて頂いている中で、時々思うに任せない問題が立ちはだかり、無力感に押し潰されそうになる事もあります。

しかし、前記の人生の先輩のように、私もその都度“これを転機にして”純粋で偏見を持たずに通ってくる利用者のために更に良い指導・支援ができるように成長していこうという思いで研鑽を続ける毎日です。

就労移行支援施設すずかぜ

施設長・講師 大城 

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